仲間を集めていく前半が退屈で、後半も最後まで乗れないまま終わった。その道のスペシャリストを集めて難攻不落のカジノの金庫を攻略する話なのに、一人一人の凄さがいまいち分からん。イエンの凄さだけは分かりやすいけど、出番はすぐ終わっちゃうしな彼。作戦の立案はダニーとラスティ中心でやっていたようだけど、その辺もちゃんと描写されるわけでもないからピンと来ない。ベネディクトも非情な男だと軽く語られはするけど掘り下げが浅いから、むしろ大金を盗まれた彼が気の毒に思えてしまった。
大きなピンチもなく裏切り者も出さず、作戦をスマートにこなしてしまう彼らは確かに格好良いんだけど、それ以上に呆気なさが勝った。豪華なキャスティングや全編を通してのスムーズな展開から見ても、ストーリーを楽しむのではなく「ジョージ・クルーニーやブラピの格好良さを堪能する作品」だったんだな、とは終わってから気づいた。
ところで『オーシャンズ』と言うと「おはよう！ 朝4時に何してるんだい？」の画像を真っ先に思い出してしまうので、あの手のネタ画像の罪は深い。
