『パッドマン 5億人の女性を救った男』感想

パッドマン 5億人の女性を救った男 [DVD]

インド映画の視聴は初体験で、普段なかなか聞く機会のない言語が聞こえてくるのが新鮮。内容も「生理用ナプキン」という珍しい題材を扱ってるけど、実は王道なサクセスストーリーになっていたのは意外だった。同時に、常識を変えることがどれほど難しいのかも突き付けられる。それでも家族、妻、故郷、尊厳を失って尚ナプキンへの探究を止めず、真っ直ぐに突き進むラクシュミが強い。終盤の辿々しいけど熱の入った演説も良かった。

ガヤトリとハッピーエンドを迎えられたのもいい。最後までブレない彼だからこそ為し得た偉業なので、例えパリーがどれだけ有能で魅力的な女だったとしても、ガヤトリ以外との結末になると物語の説得力が失われてしまうし、ラクシュミがラクシュミじゃなくなってしまう。皮肉にもパリーがそのことを理解しているのがまた切なくて、その切なさがとても好き。