シーパニックムービーとしては普通に面白かった。群像劇で人間ドラマを描こうとしているからか序盤は各キャラクターを描写するのがやや退屈だったけど、豪華客船が転覆してからは一気に物語が動く。CGが使われてない時代の、派手ではないんだけどリアルな迫力が良かった。
道中はスコットとロゴがいちいち言い争うのがちょっと鬱陶しいけど、スコットは偉そうだからロゴが苛つくのも分かるし、ロゴはうるさいからスコットが苛つくのも分かるんだよな。あと印象的だったのは足手纏い扱いされていた肥満のベルで、しかし私は決死の潜水シーンを抜きにしても彼女にネガティブなイメージは持たなかったな。むしろ事あるごとにモタモタするノニーにイライラさせられた。この子はなんだかんだで助かるんだろうな、と思ったら案の定で笑った。
ところでスコットがみんなを引っ張っていくけど、彼の選択に根拠らしい根拠はないので強引に感じるんですよね。主人公補正が悪いとは思わないけど、実際はやはりプロの指示に従うべきなのだろうなと。