別荘で動物の仮面を被る謎の集団に襲われるホラー。グロ描写もちょっとあるけど、キャラクターの行動が被害者にしろ加害者にしろいちいちアホなのでどこか緩い空気が漂っており、更にテンポが良くサクッと終わるのもあって気楽に見れる。
なんつっても襲われてすぐ「足が一番速いから」と言う理由でエイミーが家を飛び出してすぐに殺される序盤のシーンがあんまりにもあんまりで、これはコメディとして見てもいいのだと教えてくれる。その後もクロスボウの矢が刺さったのに鎮痛剤を飲んだだけでピンピンしてるドレイクとかすぐ家から飛び出そうとするケリーとか、狙ってやっているとしか思えない展開の連続で楽しい。ケリーは逃げ切れただろうから今度は自分が助けを呼びに行く、とか意味不明なことを言い出すクリスピアンも怪しいと思う以前に面白すぎた。今回の犯人一味と黒幕は動機も単純なのがいいな。
彼らの騒がしくてアホな言動はエリンの有能さを引き立てるためでもあるんだろうけど、エリンもエリンでサバイバル・キャンプに参加していた過去があるというだけでクッソ強いのが最高。これくらい雑だとむしろ良いと思えてくる。過剰防衛という言葉も生温いほどの容赦のない反撃も気持ちいい。特にフィリックスにお見舞いする脳天ミキサーはそこまで画的にはエグいわけではないのにインパクトは抜群で良かった。「その後のエリンの人生？ 知らねえなそんなものは！」と言わんばかりの皮肉の効いたラストも好きだし、作中やエンディングで流れる「Looking For The Magic」も耳に残る。スタッフロールの演出も良かった。
