『メン・イン・ブラック3』感想

メン・イン・ブラック 3　（字幕版）　

正直、途中までは『MIB』の世界でタイムトラベルを扱うのはなんか違うんでね？ と思ってたんだけど、そのタイムトラベルの話が予想以上に面白かったので不満を取り下げざるを得なくなった。作品てのは面白けりゃ正義だ。

今回はまたしてもKの過去が重要になってくるけど、回想だけだった前作とは違ってJが過去に飛んで直接関わるから話を追いやすいし、言葉少なで感情表現に乏しい相棒に焦れていたJとまだまだ若いKの掛け合いも魅力的だった。ラストで二人がパートナーになったのは運命だったのだと分かるのも憎い。Jの父親も絡めてああいう着地になるとは思わなかったから、不意打ちを食らってちょっとホロリと来た。しかし若いKを演じたのがジョシュ・ブローリンだったとはエンドロールを見るまで全く気づかなかった……。でもそれくらい違和感がなかった。元々トミー・リー・ジョーンズと顔の作りが似ているのかもしれないけど、ジョシュ・ブローリンの演技も大きかったんだろうな。

グリフィンのキャラクターも良かった。別れ際のJの「また会える？」に対する「何事も可能だ」という返答はシンプルなんだけどちょっと勇気をもらえるいい台詞で、いくつもの未来が見える彼が言うからこそ響く。一方でボリスはあまりエイリアンらしくないのもあって印象に残ってないけど、興味を持てるようなヴィランでもなかったし、むしろJとKを描くための舞台装置として徹底していたのが良かった。