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ネタバレ映画感想とかいろいろ

『ホットファズ / 俺たちスーパーポリスメン!』感想

都会から田舎に左遷させられた正義感の強い警官の奮闘を描く娯楽作。見る前はコメディかと思ってたんだけど、サスペンス要素もアクション要素もあった。更にバディムービーでもあるから雑多な映画になってしまっているけど、これがきちんと面白いのがすごい。といってもコメディは『ショーン・オブ・ザ・デッド』の方が私は合ってたし、能天気な住人と事勿れ主義の村の警察に前半はかなりイライラさせられたし、アクションシーンは手振れするようなカメラワークに細かいカット割りの連続で見ていてしんどかったしで不満もあるっちゃある。でもニック・フロスト演じるダニーは『ショーン・オブ・ザ・デッド』のエドのような不愉快な男でもなくニコラスとのコンビを微笑ましく見ていられたし、ニコラスがロンドンからサンドフォードに移動する序盤のようなアクションシーン以外での小気味いい演出は楽しかったし(抱えていた鉢植えがまたいいアクセントになっている)、何より後半からの畳み掛けるような展開が伏線回収の勢いもあってクッソ楽しかった。久しぶりにカタルシスに酔い痴れる、という最高の映画体験をさせてもらえたなと。あと『ハート・ブルー』と『バッド・ボーイズ』が見たくなる映画でした。やっぱりバディムービーはいいな。

印象的だったのはクライマックスの盛り上がりなんだけど、映画を見ていて久しぶりに熱さのあまり鳥肌が立った。ダニーが映画好きだからこそ二人の「まるで映画みたいな魅せるアクション」に意味がある、てのが最高。前半でイライラさせられるのを我慢してずっと見てきただけの価値はあった。「国内で最も治安のいい村」というステイタスに拘泥するあまりカルト化していた村のやべえジジババたちを蹴散らせるのも気持ちいい。ちなみに悪党の中ではスキナーがいい味出してて好きだったな。美味しいポジションですよね彼。