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『アポロ13』感想

アポロ13(字幕版)

アポロ13(字幕版)

  • 発売日: 2013/11/26
  • メディア: Prime Video

史実に基づくアポロ13号の劇的な生還を描いたドラマ。舞台はほとんどが宇宙に漂う狭いロケットの中と地上の管制塔だけといっていいのに、二時間以上の長尺があっという間に感じられるくらいに濃密で面白かった。ハイテクを詰め込んだコンピューターが電力温存のため地球突入まで起動できず、ピンチをアナログな方法で切り抜けて活路を順に切り開いていくのがただただ熱い。地球の方でも色んなスタッフが結集し、13号のクルーも含め各々が諦めなかったことで辿り着いたエンディングは、胸の透くような爽快感に満ちていて素直に感動に浸れた。泣き上戸なのに最近はあまり泣けてなかったんだけど、久しぶりに泣いた気がする。

キャストも良かったな。少年のまま大人になったようなジムはトム・ハンクスに合っていたし、フレッド役のビル・パクストンとジャック役のケヴィン・ベーコンという配役も最高。三人の生還を力強く宣言していたジーンはエド・ハリスの渋さも相俟ってすんげえ格好良かった。白いベストもいいよね。でも一番印象的だったのは直前にチームから外されながらも(それも自分のせいではなく間接的な理由で、更にそれが確定的なものではなかったのがまた辛い)地球から三人を生還させる方法を模索し続けたケンで、彼を演じたゲイリー・シニーズは『フォレスト・ガンプ』での隊長役も良かったな、ということも思い出した。特にジムたちの生還を確認した時の嬉しそうな表情がとても好き。

しかし月着陸はアームストロングが達成したから需要なしと判断してアポロ13号には見向きもしなかったマスコミが、トラブル発生で生還できるか危うくなった途端に食いつく様は見ていて苦々しい気持ちになったものだけど、どの国でもいつの時代でもやっぱりマスコミは変わらないんだなと。