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『ボディガード』感想

初見かなと思ったら、ハリソン・フォード好きの母に昔見せられたことのある映画だった。でも有名な「オールウェイズ・ラヴ・ユー」も今となっては『スパイダーマンFFH』冒頭のトンチキ追悼映像のインパクトが強くなっていたので、久しぶりに本家の『ボディガード』を見返した。ハリソン・フォードは相変わらず格好良いけど、レイチェル役のホイットニー・ヒューストンが記憶していた以上に綺麗で、彼女の色んな表情に見惚れた。正直突っ込みたいところはいくつも出てくるんだけど、ホイットニーの楽曲と歌声が最後に持っていくのがずるいな。

この映画はとにかく雑なんだけど、まずキャラクターの描写がそうで、特に主役二人は分かりやすくラブストーリーを盛り上げるためだけに動く。あっさり二人でデートしてセックスもするし、その後「公私混同はしたくない」「仕事に徹したい」と言い出すフランクはただのクソ野郎やんけお前。このことでこじれて当てつけにレイチェルがポートマンとイチャイチャする流れに至っては本当にしょーもないし、ここでポートマンを出すのもあんまし上手くない。レイチェルも命を狙われているのに結構最後の方まで何度もキレるので、印象も良くない。

事件については、嫉妬を拗らせてそうな姉のニッキーが黒幕かなと思ったら案の定だったけど、彼女はレイチェルの息子に危険が及ぶと錯乱して殺害を依頼したことを暴露するし、その後はポートマンにあっさり殺される。誰かを殺す方がリスキーなのに依頼人が殺されても尚レイチェルを暗殺しようとするポートマンが最初は謎だったけど、ニッキーが互いの顔を知らないまま依頼したと言ってたので、ポートマンは自分が依頼人を射殺したことに気付いてないんだな。かくして「依頼人を殺してしまった暗殺者はそうと知らぬまま暗殺計画を続行しようとする」という図が出来上がり、それがクライマックスだった(多分)。こんないい加減な暗殺依頼があってたまるか! あと脅迫状を送りつけた熱狂的なファンもそこまで必要な存在だとは思えなかったな。

が、この映画はボディガードとスターのラブストーリーが重要なので、長々と文句を書いておきながらなんだけど、雑でもまあいいんじゃないかとも思ってしまった。実際、エンディングで「オールウェイズ・ラヴ・ユー」をBGMに二人がキスをするシーンは感動してしちゃったんよねなんか。二人が最後は別れたところも好き。