ロログ

ネタバレ映画感想とかいろいろ

『グリーン・インフェルノ』感想

食人族を扱うグロ映画と聞いて恐る恐る見てみたけど、思ったよりは大丈夫だった。むしろビビッドな赤と緑の配色が綺麗だし、独善と浅薄と傲慢をブレンドしたようなあほたれな大学生たちが殺されていくからスカッとする。

主役のジャスティン以上に印象に残るのがアレハンドロで、この男が結構なクソ野郎で面白い。ジョナが生きたまま解体されるところをガン見したり、エイミーが死んだ状況で何故かオナニーを始めたりとちょいちょい笑えてしまうのが困る。それでもかなり酷い男なのでどんな凄惨な最期を見せてくれるのかと期待してたのに、最後まで生き残ってんじゃねえかてめえええええ! ジャスティンを乗せたヘリが飛んでいくのを見上げながら絶叫するところは最高だったのに、結局は死んでないあたりにイーライ・ロス監督は心底から観客を不快にさせたいんだなと逆に感心してしまった。しかもヤハ族の一員になってる節もあって驚いたというか、獲物からヤハ族にクラスチェンジなんて可能だったんか。なんか黒くなってたけど、そいや赤い人が多いヤハ族の中に「バイヤー!」つってた黒い人もいたっけな。あの人も元々は獲物だったりとかするんでしょーか。

大学生の死に様としてはやはり序盤のジョナがトップで、生きたまま目玉を抉り取られ舌を切り取られ、四肢も解体されていく様は強烈。あとヤク中のラーズがマリファナの空腹症状で飢えたヤハ族に食い殺されるのが、因果応報という感じで納得してしまった(するな)。ところで食人族がマリファナでラリってしまうシーンはどこかほのぼのとしててなんか好き。

ラストはジャスティンがヤハ族の村で見たおぞましい出来事を話さないんだけど、この理由がちょっと分からなかった。彼女がヤハ族の少年に笛を吹いてみせたのは懐柔しようとしたからで、友情とかそんな綺麗なものを少年に対して感じたわけでもないと思うんだけど、結局その少年に救われたことでヤハ族に対して希望を持った……のか? どうも腑に落ちない。