ロログ

ネタバレ映画感想とかいろいろ

2022-07-01から1ヶ月間の記事一覧

『荒野の七人』感想

『七人の侍』をまだ見れてないまま、西部劇の名作と言われる『荒野の七人』を鑑賞した。『マグ7』はキャラクターが格好良かったしクライマックスで盛り上がりはしたものの、一方で納得のいかない展開があちこちで見られたのが気になった作品でもあったのだけ…

『コマンドー』感想

シュワちゃんの75歳の誕生日だそうなので、彼の出演作を見ようと『コマンドー』をチョイスした。勝手にベトナム戦争を扱ったシリアスで重い映画なのかと思ってたら、戦争映画ですらなかった(唐突に「第三次大戦だ」と言い出すおっさんは出てくるが……)。ど…

『スナッチ』感想

序盤のストーリーが頭に入らなくて二度ほど挫折していたのを、三度目にしてようやく最後まで見れた。とにかくキャラクターが多い上に、ハイテンポで進行していく群像劇なので目が回るんよね。相関図と展開は緻密な計算の上で作られていることが後になって分…

『CUBE / 一度入ったら、最後』感想

微妙なリメイクだった。前半は結構面白かったんだけど、回想が挿入されてからは冷める。「わけも分からず閉塞感のある無機質な立方体の中にいる」というシチュエーションが重要なのに、回想という形で外の映像を流してしまうのがよくない。トラップもショボ…

『砂の器』感想

中居正広主演のドラマは見たはずなんだけど主人公の和賀がひたすら可哀想だったこと以外は内容を忘れていたので、ほぼ新鮮な気持ちで見れた。ミステリとしてはかなり雑な作りになってて強引な展開も多いけど、映像群にぐっと来る。旅情をそそられる刑事の出…

『パンズ・ラビリンス』感想

キービジュアルの雰囲気からは好みの気配を感じたけど、あんまり乗れなかったな案外。ダークファンタジーを謳っているけど実は現実の存在感が強い作品で、それは別にいいけど大尉を中心としたリアルのドラマにはあまり興味を持てなかったんですよね。この時…

『初恋』感想

バイオレンスとコメディとロマンスと、あと日本刀と謎のアニメーションの詰まったボーイ・ミーツ・ガール映画の傑作。めちゃくちゃ面白かった。群像劇ってあまり好きじゃないんだけど、これは無駄なキャラがいないし展開も分かりやすいし、各キャラクターの…

『オープン・ウォーター』感想

地味で退屈だった。導入はつまらないのに長いし、夫婦が海のど真ん中に置き去りにされてからは、二人が浮いてる画がずっと続くので飽きる。夫婦の状況は確かに恐ろしいものだしリアリティを重視しているのかもしれないけど、ドラマティックな盛り上がりや変…

『新幹線大爆破』感想

テンポの悪さは少し気になるものの、それ以外は文句のつけようがない名作だった。『名探偵コナン 時計じかけの摩天楼』で減速すると爆発する列車が出てきたけど、これが元ネタなんだろうな恐らくは。1500人の乗客の命を助けたい国鉄、犯人を逮捕したい警察、…

『模倣犯』感想

酷評されているらしいことは聞いてたけど、実際見てみても面白くはなかった。ただ、よく取り沙汰される犯人の結末は確かにシュールではあったけど、それよりも道中のほうに問題があるよーな。ガチャガチャした演出が多いからか、とにかく展開が把握しづらか…

『くまのプーさん 完全保存版』感想

プーさんは見た目が可愛くて好きだけどちゃんと見たことはなかったので、初心者ならこれがいいよと勧められた『完全保存版』を鑑賞。プーさんのわりとクズなキャラクターに驚いたし、クリストファー・ロビンのイマジナリー・フレンドだったことにも驚いたし…

『ソー / ラブ & サンダー』感想

まどろっこしい展開、冗長な会話、くどいギャグでテンポが悪く、ストーリーも芯が通っておらず散漫な印象があり、最後まで乗れない映画だった。アクションも盛り上がれなかったし、CGもなんか微妙なクオリティでどうしたのどうしたのどうしたの。フェイズ4の…

『仄暗い水の底から』感想

水を扱う作品は他にもあるけど、灰色が常に画面に張り付くようなじめじめした概念としてここまで描く作品はあんまり見ない気がする。亡霊そのものよりも、周りの嫌な人々の嫌な感じのほうがずっと嫌なものとして描いていたところも好き。淑美が一番恐れてい…

『アラジン』感想

実写版を先に見ていてあちらは「ジーニー(というかウィル・スミス)が全部持っていく映画」と認識していたけど、アニメ版もジーニーの存在感が大きかった。特にロビン・ウィリアムズの演技が最高で、ディズニーのいつもの狂ったようなアニメーションクオリ…

『ワンダー・ボーイズ』感想

豪華なキャストに惹かれて見てみたら、予想よりずっと良かった。これは好き。マリファナ漬けの小説家を好演したマイケル・ダグラスは合ってたし、眼鏡を頭にかける姿が特に可愛かった。飄々とした食えない編集者を演じたRDJも、こんなに楽しそうに演じる姿を…

『復活の日』感想

これほどスケールがでかくてリッチな邦画は初めて見た。すんごい驚いた。しかも二時間半もある。その長尺でウイルスと核の脅威に曝される地球を描いており、どちらも人災ってのが笑えんね。演出の古さは気になるし、コロナ禍の今見ても荒唐無稽で大袈裟に感…

『セルラー』感想

期待通りに面白かった。携帯電話で始まり、携帯電話によって進行していくのがいい。開始三分でヒロインが誘拐されるほどのジェットコースターのようなテンポと、細かい突っ込みどころを「知らん」とばかりに突っ切るような勢いで乗り切れる。携帯のバッテリ…

『美女と野獣』感想

今まで見てきたディズニープリンセスの映画の中で一番好きかもしれない。ストーリー自体はよく見るような寓話になっているし、二人が惹かれ合う過程はやや強引だけど、そこをディズニーの緻密なアニメーションの力でねじ伏せてしまうところが好き。欲を言え…

『ピクセル』感想

『パックマン』、『ギャラガ』、『ドンキーコング』、『スペースインベーダー』、いずれのゲームもやったことはないしよく知らないけど、それでもゲームのキャラクターや機体などが暴れ回る映像は楽しめた。特にパックマンは迫力があって面白い。爪弾き者が…

『崖の上のポニョ』感想

興味が持てずこれまではまったく見たことがなかったのだけど、意外にも面白かった。どの形態でもちょっと怖いけどそれ以上に可愛いポニョ、やたらとモテるのにポニョ以外は目に入らない宗介、すんげえアグレッシブなリサと主要人物はみんな魅力的だったし、…

『IT / イット THE END "それ" が見えたら、終わり。』感想

前半から後半までは一人一人のエピソードを拾っていくのがまどろっこしいし冗長なところもあるんだけど、何故か長さは感じなかった。アラフォーになったルーザーズがみんな子供時代の面影が感じられる配役になってたり、一部のメンバーの掘り下げが入ったと…

『IT / イット "それ" が見えたら、終わり。』感想

「ハァイ、ジョージィ」と側溝から呼びかけてくるピエロの図しか知らなかったけど、実はホラーというかホラー要素のあるジュブナイル映画なのねこれ。同じスティーヴン・キング原作の『スタンド・バイ・ミー』の系譜を受け継ぐ夏の青春映画だった。主役であ…

『アザーズ』感想

派手なCGなどを使わず不穏な空気を演出しているけど、あくまでも雰囲気にとどまっているからかミステリとしてもスリラーとしてもそそられず、道中はあんまり乗れなかったな。ゴシックな雰囲気は好みだったし、ニコール・キッドマンの陰のある美貌は作品にも…

『マイ・フェア・レディ』感想

まさかミュージカル映画だとは思ってなかったので、最初に歌い出した時はびっくりした。しかも三時間もあるんよねこの映画。さすがにちょーっと長すぎる。一曲一曲が冗長だから余計に。しかし最後まで見ても、ミュージカルにする必要があるような作品だとは…

『エクソシスト』感想

母から「めちゃくちゃ怖い映画だから見るのはやめときなさい」と何度も言われていたホラーの名作をようやく鑑賞。怖い怖くないで言うと、まったく怖くはなかった。けど何度も書いてるように私はホラー映画に怖さは求めてないし、むしろびびりなので怖くない…

『時をかける少女』感想

細田守版が面白かったのでこちらも鑑賞。尾道の景観、松任谷夫妻による音楽、醤油の匂いがする少年とラベンダーの香りがする少年の対比、若く瑞々しい役者に、わざとらしい台詞、棒読みで辿々しい演技、合成感のあるチープな特撮と、良くも悪くも印象には残…

『千と千尋の神隠し』感想

何度か見ている作品だけど、何度見ても面白い。「神々が集う湯屋」という独特の世界観が最高。夕闇とともに廃墟の赤提灯が灯り、ゆらゆらと影法師が出現し、豚に変えられても肉を食い漁ることをやめられない両親の姿を見せられる冒頭の、ぞわりとする怖さが…